嵯峨嵐山文華館 企画展
HAIKUとHAIGA ー芭蕉と蕪村、2人のカリスマー
俳聖・芭蕉と後世に芭蕉を顕彰した蕪村を中心に広がる俳句と俳画の世界
嵯峨嵐山文華館で俳画の企画展が開催されます。
松尾芭蕉(1644-1694)によって芸術の域に高められた俳句と絵が一体となった「俳画」。芭蕉をはじめ多くの俳人が手がけ、中でも与謝蕪村(1716-1783)による俳画は優れていて、俳句に詠まれた内容をそのまま描かず、想像を膨らませる工夫がされているといわれています。
本展では、芭蕉直筆の『ふる池や~』が詠まれた短冊、2022年に再発見され話題となった『野ざらし紀行図巻』、蕪村の『いかだしの~』が詠まれた俳画など、多くの優れた作品が登場します。
会期:2024年10月12日(土)~ 2025年1月19日(日)
【主 催】嵯峨嵐山文華館
【後 援】京都府 京都市 京都市教育委員会、京都商工会議所
【会 場】嵯峨嵐山文華館
「HAIKUとHAIGA ー芭蕉と蕪村、2人のカリスマー」概要
日時:10月12日(土)~2025年1月19日(日) 10時~17時(最終入館 16時30分)
※12月3日(火)に展示箇所の一部変更
休館:12月3日(火)、12月30日(月)~1月1日(水)
会場:嵯峨嵐山文華館(京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
料金: 一般・大学生1,000(900)円 、高校生600(500)円 、小・中学生400(350)円
※障がい者と介添人1名まで各600(500)円
※幼児無料
※( )内は20名以上の団体料金
※福田美術館との両館共通券:一般・大学生:2,300円/高校生:1,300円/小中学生: 750円/障がい者と介添人1名まで:各1,300円
お問い合わせ:TEL:075-882-1111(嵯峨嵐山文華館事務局)
https://www.samac.jp/contact
第1章 芭蕉の俳句
俳聖とも呼ばれる松尾芭蕉は、41歳の秋、「野ざらし」(骸骨)になることを覚悟した句を詠んで旅に出発したといわれています。旅の中で見たことを句にした『野ざらし紀行』に、芭蕉自ら旅の様子を絵に表し、文字を加えた《野ざらし紀行図巻》が、2022年に再発見され、福田美術館のコレ
クションに加わり、今回、嵯峨嵐山文華館として初めて展示されます。
ほか、《「ふる池や」発句短冊・極書》など芭蕉の代表作品や、芭蕉に絵を教えたとされる森川許六の筆による《百花譜》も初公開です。
第2章 蕪村の俳画
与謝蕪村蕪村は大坂生まれ、20歳頃江戸に出て俳諧を学び、27歳から約10年間僧侶として北関東・東北地方を放浪。42歳頃から京に定住、僧侶を辞めて結婚。そんな蕪村は、絵画と俳諧で才を表し、のちに「俳画」と呼ばれる、絵に句を書き添えた作品を多数描きました。「俳画」という言葉がなかった当時は、「俳諧ものの草画」と称していたそうです。
蕪村の俳画を中心に、横井金谷(きんこく)などの弟子の作品や呉春による俳画も展示されています。
第3章 池田遙邨 山頭火シリーズ
大正から昭和にかけて活躍した画家・池田遙邨(ようそん)。大阪で洋画を学び、小野竹喬の紹介で竹内栖鳳に師事して日本画へと転向、晩年は俳人・種田山頭火(たねださんとうか)の句を絵画化することに挑戦し、「山頭火シリーズ」と呼ばれる作品を残しました。現在28点が確認されているうちの4点とその下絵が鑑賞できる、貴重な機会です。