
現在、京都国立博物館と奈良国立博物館で、大規模は展覧会が催されています。
まず、京博のほうは「特別展 日本、美のるつぼー異文化交流の軌跡―」。異国との出会いのなかで、どのような美が生まれてきたのか。受け入れるだけでなく、発信した美も紹介しています。たとえば、北斎のご存じ『富嶽三十六景』。世界に誇る「神奈川沖浪浦」を含む3点が展示されています。そして、俵屋宗達『風神雷神図屏風』。世界を魅了したこの作品は今回の目玉と言えるでしょう。さらに、ボストン美術館蔵の『吉備大臣入唐絵巻』など、これを逃せばなかなか見ることができない作品が目白押しです。


一方の奈良博のほうは「特別展 超国宝―祈りのかがやき」。仏教美術と神道美術の分野の選りすぐりの国宝約110点を集めた、かつてない展覧会です。こちらの目玉は法隆寺『百済観音』。中宮寺『菩薩半跏像』(5月20日~6月15日)。日本史の教科書でおなじみの名品も多く出品されています。朝護孫子寺の『信貴山縁起絵巻』なども、ぜひこの機会に見ておきたい作品です。
まさに、京博と奈良博による美の競演。ともに6月15日まで。チケット代は「日本、美のるつぼ」2000円、「超国宝展」2200点です。
