上町台地の風景や人々を題材にした写真に、毎年春、賞を贈る写真賞「夕陽丘うえまち写真コンテスト」。
2023年4月から2024年4月まで募集された「第17回」の応募者の中から、受賞された方々の作品をご紹介します。

特別賞
「Wow!諸行無常」
撮影:辻健太郎 撮影場所:清水寺 舞台
撮影時のエピソード
「常に変化する都市」「歴史と変革がくらしの中に存在している証」をテーマに撮影すべく、3日間歩き続け、体力気力の限界に達っした時に訪れた清水寺舞台。そこで目にとびこんできた、鐘とハルカス。曇天ゆえ、一切のムダな要素がない、シンプルな表現ができました。
審査員評
江口保夫(フォトキョイ):この作品を拝見した時、ビックリ! どっきり!! どこでどのように写真にされたのか? 極端にシンプルに徹した今までにない写真です。このような作品が応募されたことは個人的に嬉しく思います。今後の作品を楽しみにしております。
清水ミサコ(ラメカカメラ堂):一見受け狙いのようにも思えるこの写真が、三日間歩き続けた末のある意味悟りに近いものとは、驚きです。シンプルですが切り方がとても良いです。特にハルカスの全体を入れずに見せている点に敬服します。しかしよくこれを発見されましたね。
田中一泉(日本写真映像専門学校):作者の「常に変化する都市」と「歴史と変革が暮らしの中に存在している証」のテーマが素晴らしいです。普遍的な存在は数多くありますが、私は普遍も時代とともに変化し続けていると考えています。鐘とハルカスといった一見相反する象徴と英語と日本語のタイトルからは非常に高度な作家としての視点の確立を感じています。
第17回受賞作品は今月で最終回となります。
次回から、2025年発表の第18回の受賞作品をご紹介します。
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