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らくごハローワーク第48職 『蜆(しじみ)売り』身内に悲しい過去がある

Posted on 2025年9月11日 by うえまちウェブ編集者

職業:蜆売り

落語にはさまざまな職業が登場します。
演芸評論家の相羽秋夫さんならではの
切り口で落語国の仕事をみてみると……。

文/演芸評論家 相羽秋夫

厳寒の早朝、川の中に素足で入り捕った蜆を売り歩く少年がいた。

大店の旦那は、その姿に感動し、蜆を全て買ってやる。そして少年の身の上話を聞くと、当の旦那が大金を出して助けた夫婦の子供だとわかった。助けたはずの貨幣が贋金(にせがね)であったため、父は牢に入れられ、母はショックで病の床にあることが、少年の口から語られる。

旦那は心から詫(わ)びを入れ、その証(あかし)にと、少年にお金を与える。喜んだ少年、入牢の父を想い「これで親の死に目(蜆=しじめ)に会える」。

蜆を大阪弁でシジメと発音することを知らないと、オチが理解出来ない。狼をオオカメ、狐をケツネと言うように、大阪弁はイ音がエ音に転化(てんか)する。

琵琶湖から流れ出る瀬田川の瀬田蜆と、島根県にある宍道(しんじ)湖の大和(やまと)蜆が有名だ。前者は春、後者は夏が旬とされる。この2ヵ所に限らず、全国の淡水や汽水(淡水と海水の混入した水)の河川に、蜆は広く棲息している。

「貝」という字には「介」を当てることもある。もともとは宝(たから)貝のような巻貝のみに貝を当て、それ以外には介を用いたが、現代では貝に統一されている。

宝貝は、古代中国では貨幣として使われたので、財・貨・資のような金錢に関わる漢字には、貝が使われている。特定の人を応援する贔屓(ひいき)という漢字などは、貝が多用されている。一にも二にもお金を出すことが応援することなのだ。

淡水または汽水に棲む貝は、蜆以外は田螺(たにし)と烏(からす)貝ぐらいで、圧倒的多数は海水に棲んでいる。

海水に棲む貝は、2枚貝と巻貝に大別される。食用になる2枚貝には、浅利(あさり)・蛤(はまぐり)・赤貝・牡蠣(かき)・鳥(とり)貝・貽(い)貝・帆立貝・板屋貝・玉珧(たいらぎ)などがある。真珠を産する阿古屋貝も2枚貝に入る。

一方、食用の巻貝の代表は、栄螺(さざえ)・鮑(あわび)・法螺(ほら)貝・床伏(とこぶし)。食用にならないものには宝貝・青貝などがある。

日本に生息する150種近い貝類の中から、代表するものを抽出した甲斐(かい)があったでしょうか。

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Posted in 相羽秋夫のらくご ハローワーク
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