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歌川国芳は江戸後期に活躍した人気絵師。「東海道五十三次」の歌川広重と同時代の人で、役者絵と戯画で一世を風靡しました。現代に通じたデザイン力とパンチの効いたユーモア、そして風刺の力は、いまに生きるアーチストたちにも影響を与えています。ちなみに、明治に名を馳せた月岡芳年や河鍋暁斎など多くの弟子も育てました。
今回は、その国芳の名作が約400点(前後期各約200点)も集まる大規模展です。この規模で開催されるのはなんと13年ぶりで、大いに期待が高まります。
7章プラス特別展示の構成ですが、はやり見ものは第1章の武者絵でしょう。代表作の『相馬の古内裏』もここに展示されています。また、第6章の戯画も期待にたがわず楽しませてくれます。国芳といえば猫好きでも知られますが、章をまたいで猫をモチーフにした作品も展示されているのでぜひ探してみてください。
・大阪中之島美術館
・~2025年2月24日(月・祝)
(前期 ~1月19日、後期 1月21日~)
・月曜休館(臨時休館・臨時開館はHPで要確認)
・大人1800円
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「相馬の古内裏」 弘下2-3(1845-46)年ごろ 個人蔵 木版・紙 大判3枚続
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