
- 『帽子をかぶった自画像』1924年、石橋財団アーチィゾン美術館蔵
小出楢重をご存じでしょうか? 同じ大阪出身の佐伯祐三ほどの知名度はありませんが、大阪・関西を代表する洋画家で、高い評価を受けていました。その小出の四半世紀ぶりの回顧展が大阪中之島美術館で開催中。サブタイトルに「新しき油絵」とついているのは、もう一度、「小出の絵を見直そう!」という思いが込められているのでしょう。
代表作で重要文化財にも指定されている『Nの家族』はもちろん、アーティゾン美術館の目玉玉のひとつ『帽子をかぶった自画像』も展示。小出は「裸婦の小出」「小出の裸婦」といわれるほど裸婦画が有名で、とくに優れた作品7点を展示するコーナーまで設けられています。小出は信濃橋洋画研究所を仲間とつくり後進の育成にも力を入れました。研究所が入る建物から見た大阪の景色など、いくつもの大阪を描いた作品も残しています。それらもぜひ味わってください。
●会期は11月24日(月・祝)まで
●観覧料 1700円
https://nakka-art.jp/exhibition-post/koide-2025/

- 『Nの家族』重要文化財、1919年、公益財団法人大原美術館蔵
