いつまで夏が続くんだ、と思っていたら、急に寒くなって、結局、「秋はどこにいった?」……そんな目まぐるしく変わる気候の中、今回も多くの方にお運びいただき感謝申し上げます。今回は佐ん吉さんが2席、ちょうばさんが1席の構成。さて、今回はどんなおもしろい噺が聞けたのでしょう。
佐ん吉さんの2席はこちらも商品ながら珍しいネタで、記者も生で聞いたのはおそらく初めて(ないし、かなり久しぶり)。最初は「長短」で次が「化け物使い」ですが、「長短」はの~んびりした男といらちな男の対比の妙が見せどころで、そこはうまくメリハリを利かせていました。ちょっとしたところですが、まんじゅうの食べるところは「さすがプロ!」ですね(「化け物使い」は人使いの荒いご隠居さんの噺です)。
ちょうばさんのほうは年末にふさわしい「かけとり」。かけとりとは節季(落語では大晦日)につけを回収することを言い、それを逃れるために男が工夫するという内容です。落語好きの相手と、相撲好きの相手をどううまく丸め込んだか……。この噺は、それぞれの時代に合わせる必要があり(たとえば力士の名前など)、ちょうばさんなりのアイデアもちりばめられて笑いを誘っていました。
第43回の紹介まここまで。次の第44回うえまち寄席は「24年3月2日土曜日」に開催します。「開場13:30 開演14:00」で、今回と同じ「一心寺南会所」で。どうかお運びください。
次の第43回うえまち寄席は「11月25日土曜日」に開催します。「開場13:30 開演14:00」で、今回と同じ「一心寺南会所」で。