趣味に、生涯学習に、さまざまに利用できる阿倍野市民学習センター。
近々開催されるイベントや、申込開始情報をご紹介します。

旅する少女歌劇団
11/7 14:00-16:00
11/14 13:30-15:30 いずれも金曜 全2回
定員:45人(申込先着順) 参加費:3,000円


松本清張と昭和 -戦後日本をどう描いたか-
12/6 土曜 12/14 日曜 13:30-15:30 全2回
定員:60人(申込先着順) 参加費:3,000円
シリーズ昭和 「松本清張と昭和 -戦後日本をどう描いたか‐」


子どもの発達障がい保護者向け相談セミナー
12/7 12/14 日曜 10:00-12:00
全2回 定員:20人(申込先着順) 参加無料


「睡眠」と「健康」の知恵袋講座
12/8 月曜 10:00-11:00
定員:60人(申込先着順) 参加無料

<コラム>「旅する松本清張」
みなさん、こんにちは!
阿倍野市民学習センター、能崎です。
今年はさんまが安いといわれています。パチパチと油がはぜるような焼きたてのさんまが食べたいと思うのですが、まだ食べていません。
さて、昭和時代を振り返る講座「シリーズ昭和」、現在2講座の参加者を募集しています。先月お知らせした「旅する少女歌劇団」に続き、今月は12月に開催の「松本清張と昭和 -戦後日本をどう描いたか-」についてお知らせしたいと思います。
松本清張は1909年に北九州市小倉で生まれた、とされています。この年には、映画評論家の淀川長治、太宰治、田中絹代なども生まれています。作家として42歳でデビューし、少し意外ではありますが「芥川賞」を受賞しています。昭和の時代にはよくテレビでその姿を見ることがありました。ドラマでは「カメオ出演」をしていたことが懐かしく思い出されます。
今回の講座の準備をするに当たり、『黒地の絵』と『砂の器』を読みました。『砂の器』はずいぶんと昔に一度読んだ記憶がありますが、まるで初めて読む小説のように感じました。それは、おそらく映画『砂の器』(1974年公開 野村芳太郎監督 橋本忍・山田洋二脚本)の印象が強く、またこの映画を繰り返し見ているせいで、小説の記憶が映画版に上書きされてしまったからだと思います。
小説も映画もまだ、という方がおられると思いますので、詳しいことには触れませんが、小説・映画の中に日本各地の町が登場します。チラッとですが、阿倍野市民学習センターからほど近い場所でもロケが行われています。映画の中で、刑事は捜査のため秋田に行き、東京で聞き込みをし、石川や大阪、そして島根へと向かいます。日本狭しといえども、座席で過ごす夜行列車など、在来線で行く、時間も体力もつかう旅です。たどり着いたときの、「ようやく」という感じは、現在の交通事情からはなかなか実感がわかないのではないでしょうか。旅の実感に加えて、背景に映し出される自然の景色、人々の暮らしなど、映画は、現在は失われた「時代の記録装置」としての役割も担っていると感じます。
撮影から半世紀以上たった今だからこそ味わえる、映画『砂の器』の新しい魅力。みなさんもご受講の前に、見ていただけるといいなと思います。
阿倍野市民学習センター 電話06-6634-7951
