算数、数学、理科を解くのに、知ってるとちょっと得するコツや心構えを、数学・理科・英語の指導に定評のあるKSP理数学院の鍵本聡先生にお聞きするコーナーです。
●なぜ理数系だけの塾があるのですか
大量の情報が行き交う現代社会では、必要な情報だけを取捨選択し、情報を発信する能力が求められています。そういう中で数学などの理数系の能力は非常に重要であり、そこに特化した学習塾が必要なのです。決して理数系大学に進学する学生のためだけに理数系の学習塾が存在するわけではありません。最近は「情報」という科目も新たに加わり、理数系の重要性がますます増えてきています。
●文系・理系はいつごろ決めればいいですか
現在多くの高校では高校2年生から文理別授業が実施されていますが、文系クラスに入ってしまうと数学や理科の授業がかなり減ってしまいます。そこで、もし迷ったら「理系」を選択するのが得策です。理系クラスから文系の大学に進学するのはそんなに難しいことではありません。また小学生の場合、まずは算数を楽しく勉強できるような習慣が身につけばいいですよね。そういう意味では小学生の間に「理系」が得意になるのが得策ですよ。
●理数系の学力を伸ばすにはどのように勉強すればいいですか
理数系の科目に限らず「問題が解けるかどうか」が重要です。授業を理解しても、問題が解けなければ意味がないのです。暗記科目の場合、系統立てて覚えることで問題が解けることも多いのですが、算数・数学では応用力や思考力も重要になってくるので、問題をたくさん解く必要があります。授業をたくさん聞いても学力が伸びるわけではありません。
●学習塾の選び方
学習塾はよく似ているようでいてそれぞれ個性があります。まずはパンフレットなどを見ることで、お子さんとフィーリングが合う学習塾を選択しましょう。それから、「通ってみたけどもう一つ成績が伸びない」という場合は、そのお子さんに合ってない場合もあります。友達がいるという理由だけで決めるのではなく、どの科目をどんなふうに勉強したい、という目的をはっきりとすることが重要です。
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▽1223KSP 理数学院(旧KSP理数学院)=東成区東小橋3‐1‐15NKBビル3階、電話06・4981・5292
鍵本聡先生(1223KSP 理数学院代表) 京都大理学部・奈良先端大卒、数学教育のエキスパート。「計算力を強くする」シリーズや「16歳の教科書」など、著書は国内外で40冊に上る。