算数、数学、理科を解くのに、知ってるとちょっと得するコツや心構えを、数学・理科・英語の指導に定評のあるKSP理数学院の鍵本聡先生にお聞きするコーナーです。
●子供が数学の試験でびっくりするような悪い点数を取ってきました…どうすればいいのでしょうか?
定期試験などで、小中学生がときどきとんでもない点数を取ってくることがあります。それは大抵、算数や数学の試験であることが多いです。
たとえ「0点」でも悲観する必要はありません。長期休暇などにたくさん問題を解いて、その単元を得意分野に変えておけば問題ないです。
●そもそもどうしてそんな点数を取ってしまうのでしょうか?
算数や数学の問題というのは、やり方が1つわかるだけで点数が結構取れるものなのですが、逆にやり方を1つ理解していないことで全く点数が取れないということも起こりうるのです。例えば国語などは、全く勉強していなくてもある程度自力で点数が取れますが、算数や数学の場合、1つの単元を理解しないまま試験を受けるとほぼ0点ということになってしまいます。
なので、算数や数学の試験の場合は「0点」を取ったからと言って、落胆する必要はありません。次の試験で満点を取る可能性もじゅうぶんあります。ほかの科目に比べて点数の上下が激しい科目が算数や数学だということを覚えておきましょう。
●具体的にはどのような対策をすればいいのでしょうか?
特に算数や数学の場合は、できなかった問題をできるように何度もやり直すだけでかなりの実力がつきます。何も見ずに解けるようになればいいだけなので、まずはそのように練習してみましょう。
また長期休みなどは復習の絶好のチャンスです。この時期は学校がないぶん、試験で点が取れなかった単元も学校の進度に追い付くことができます。必ず長期休暇にたくさん問題を解いて、苦手単元を得意分野に変えておきましょう。
算数や数学では前にやった単元がそのまま後に出てくることが多いので、その作業はかなり重要です。逆にそれを怠ってしまうとあとから面倒なことになるので、要注意です。
●そもそも算数や数学のテストで点が取れないというのは何がよくないのでしょうか?
学校の授業をちゃんと聞いて、ノートもきれいに書いているのに点数が取れない、ということは算数や数学ではよくあります。問題集やドリルなどの問題を自力で解いて、どんな問題が来てもうまく解けるようにする訓練をしなければ、試験では点が取れません。ほかの科目と違って授業を理解するだけではなく、実際に何問も問題を解くことが重要なのです。
授業中ではなく、むしろ家に帰ってからどれだけ手を動かすかで点数が決まります。そこを間違えてしまっているとなかなか算数や数学では点が取れません。
●算数や数学が苦手な学生はまず何を始めたらいいですか?
まずは例題の解答をきれいにノートに写して、それを覚えるところから始めましょう。正解をきれいに写すという作業なら、苦手な人でもできるはずです。きれいに写したら次にそれを覚えます。きれいに写したノートを見ないで書けるようになったら、次にその問題とよく似た問題を解いてみます。例題と数字が違うだけなので、計算の部分だけを入れ替えることでその手の問題はすべて解けるはずです。
もしうまくいかなかったら、ぜひ1223KSP理数学院にご連絡くださいね。
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鍵本聡先生(1223KSP 理数学院代表) 京都大理学部・奈良先端大卒、数学教育のエキスパート。「計算力を強くする」シリーズや「16歳の教科書」など、著書は国内外で40冊に上る。