ライター・編集者
松本 正行
(例文)目的地は同じ市内にある。でも、歩いて行くにはずいぶん時間がかかる。
文と文をつなぎ、その関係を明確にするのが接続詞の役割です。接続詞があることで、「どこに向かおうとしているのか」予測しやすく、読者の理解も深まります。例文だと、逆説を表す接続詞を使ったことで、前の文とは反対の内容が来ることがわかります。
その意味で、例文は間違っていないのですが、問題は「でも」という言葉。「でも」のような話し言葉は、文章やビジネスでの会話では可能な限り使わない、が正解です。
(修正)目的地は同じ市内にある。しかし、歩いて行くには案外時間がかかる。
「だから」「なので」「けれど」「あと」などが代表的な話し言葉の接続詞です。これらは、次のように置き換えましょう。
・「だから/なので→そのため/そこで」
・「けれど→しかし/けれども」
・「あと→また/さらに」
なお、「なので」「けれど」は「~なので、」「~したけれど、」といった形で、文中で使用するのは問題ありません。柔らかい文章にしたいのなら、文をつなげ、これらを文中で使うのもひとつの方法。覚えておきましょう。
筆者紹介:上町台地上にある高津高校出身。新聞社・出版社勤務を経て、現在、WEBや雑誌等で活躍中。NPO法人「まち・すまいづくり」会員。