ライター・編集者
松本 正行
(例文)私は2階から話しかけてくる渡辺くんを見た。
前回に引き続き、読点を使ってあいまいさを解消する方法です。2階にいるのは誰?
(修正① 2階にいるのが私なら)
私は2階から、話しかけてくる渡辺くんを見た。
(修正② 2階にいるのが渡辺くんなら)
私は、2階から話しかけてくる渡辺くんを見た。
本講座の2回目でも書いたように筆者はすべてわかっているが、読み手はそうではありません。誤解を生む表現はないか、いま一度、確認してください。
では、練習。次の文はどのように直せばいいですか。「今夜の10時です」。現在が夜の10時なら、今のあとに読点を打たないと間違う人は多いでしょう。もうひとつ、「彼は文章に関する記事を書いている」。過去に記事を書いたことがあるのか、いま書いているのか。「すでに」「いま」を書き加えたら誤解は生じません。
あいまいな文は世にあふれています。注意しましょう。
筆者紹介:上町台地上にある高津高校出身。新聞社・出版社勤務を経て、現在、WEBや雑誌等で活躍中。NPO法人「まち・すまいづくり」会員。