ライター・編集者
松本 正行
(例文)休みなしで頑張ったことで、仲間意識を強めることもできました。
文章は簡潔であればあるほど読みやすく、また「うまい!」と思わせることができます。たとえば、例文だと「こと」が2回も出てきますよね。片方を削るとどうなるか。
(修正)休みなしで頑張ったおかげで、仲間意識を強めることもできました。
「言葉の重複を避ける」は文を書く際の鉄則です。とはいえ、プロでもよくこの失敗を犯します。とくに「こと」や「とき」は使い勝手がよく多用しがちであるため、読み返しの際の重点チェック事項なんです。
「私が好きな果物は、夏の果物です」「私の仕事は、社長の補佐をするのが仕事です」――意識しないとプロでもこんな拙い文を書いてしまう。お互い注意しましょう。
なお、先の例では「こと」を「おかげ」に置き換えました(「結果」などもOK)。このような、違う表現に変えようとする努力も、文章力を磨きます。ということで、問題。「文章力を磨くことは、自分の人生を豊かにすることでもある」。みなさんはどんな表現に変えますか?
筆者紹介:上町台地上にある高津高校出身。新聞社・出版社勤務を経て、現在、WEBや雑誌等で活躍中。NPO法人「まち・すまいづくり」会員。